2007年12月4日火曜日

【北風と太陽】

○ ある時、北風と太陽が「自分が強い」「いや自分の方が強い」 と言い争って、なかなか決着がつかなかった。そこへ突然外套に身をかためた旅人が現われた。「こうしよう」太陽が言った。「あの男の外套を先にはぎ取った方が勝ちだ。私が勝つに決まっているから、君が先にやりたまえ」。そこで太陽は雲の後ろに隠れ、北風は冷風を吹きに吹きまくった。しかし吹けば吹くほど、旅人は外套をしっかり抑えつけるだけだった。ついに北風はぷりぷりして手を引いた。すると太陽が顔を出し、全力を尽くして旅人を照らし始めた。暑くてたまらく成った旅人は外套をゆるめ出し、ついにすっかり脱ぎ去って、木陰に休んで体をあおぎ始めた。やっぱり太陽の方が強かったのだ!(イソップ~カーネギー名言集より)