2007年12月2日日曜日

羅生門(芥川龍之介)

 芥川龍之介の短編小説門」を読んだ。おそらく大学の時以来だろう。主人公は、ただ、今時分ここで何をしていたのだか、それを己に話しさえすればいいのだ」と言いながら、死の毛を抜いて蔓にしようとしていた老婆の着物を剥ぎ取ったのは、合点がいかなかったが、死ぬかきるかの時は、理屈なんかどうでも良いのだと思った。 

 番気に入っている文章は、ラストの外には、ただ、黒洞々たる夜があるばかりである」という分だ。希望の持てない世のの象徴として見事に簡潔に表現されている。やはり芥川は天才だ。日本もこの先どのようになるかわからない。未来は、真っ暗かも知れませんね。

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